冨田渓仙 松尓千鳥図
【作品について】
月光に照らされ黄金色に輝く大松と
その奥には弧を描くように連なりながら舞う千鳥。
下には激しく躍動する波、そして荒波とは対照的に
静かに夜空に浮かぶ月。
画家の力量により、ついついその作品の美しさだけを見てしまいますが、
これは単に可愛らしい千鳥が描かれた美しい夜空の絵ではありません。
松には長寿。荒波の上を飛ぶ千鳥には人生の荒波を共に超えていくという
夫婦円満、家内安全を願う意味が込められています。
日本人は古来から変わらず月の美しさに魅了されてきました。
月が時空を超えた存在と考えると、
人生はどんな時代も荒波のように激しく動くものであり、
その中で元気で長生きできること、夫婦仲が良いこと、
そして家族に事故や病気がないこと、
それが「幸せ」というものなのですよ、
とこの絵は語っているように私は感じます。
【作者について】
冨田渓仙 1879-1936
日本画家。本名は鎮五郎。福岡に生まれる。12歳のころ狩野派の画家衣笠探谷に学び、1896年(明治29)京都に出て、四条派の都路華香の門に入る。
修業時代は南画に傾倒し、富岡鉄斎に私淑、また平安の仏画にも学んでいる。1912年(大正1)第6回文展に出品した『鵜船(』で横山大観に認められ、再興美術院結成(1914)とともに院展に出品するようになり、翌年の『宇治川の巻』で同人となって、以後院展を中心に活躍し、『南泉斬猫・狗子仏性』『嵯峨八景』などを発表。
晩年には『御室の桜』『伝書鳩』など独得の詩趣ある清新な画風を展開した。駐日フランス大使であった詩人のクローデルや俳人河東碧梧桐との交遊も知られている。
35年(昭和10)帝国美術院改組に伴い会員になるが、翌年の再改組を不満として辞任した。ほかに『雷神風神』『万葉春秋』などの作例がある。
月光に照らされ黄金色に輝く大松と
その奥には弧を描くように連なりながら舞う千鳥。
下には激しく躍動する波、そして荒波とは対照的に
静かに夜空に浮かぶ月。
画家の力量により、ついついその作品の美しさだけを見てしまいますが、
これは単に可愛らしい千鳥が描かれた美しい夜空の絵ではありません。
松には長寿。荒波の上を飛ぶ千鳥には人生の荒波を共に超えていくという
夫婦円満、家内安全を願う意味が込められています。
日本人は古来から変わらず月の美しさに魅了されてきました。
月が時空を超えた存在と考えると、
人生はどんな時代も荒波のように激しく動くものであり、
その中で元気で長生きできること、夫婦仲が良いこと、
そして家族に事故や病気がないこと、
それが「幸せ」というものなのですよ、
とこの絵は語っているように私は感じます。
【作者について】
冨田渓仙 1879-1936
日本画家。本名は鎮五郎。福岡に生まれる。12歳のころ狩野派の画家衣笠探谷に学び、1896年(明治29)京都に出て、四条派の都路華香の門に入る。
修業時代は南画に傾倒し、富岡鉄斎に私淑、また平安の仏画にも学んでいる。1912年(大正1)第6回文展に出品した『鵜船(』で横山大観に認められ、再興美術院結成(1914)とともに院展に出品するようになり、翌年の『宇治川の巻』で同人となって、以後院展を中心に活躍し、『南泉斬猫・狗子仏性』『嵯峨八景』などを発表。
晩年には『御室の桜』『伝書鳩』など独得の詩趣ある清新な画風を展開した。駐日フランス大使であった詩人のクローデルや俳人河東碧梧桐との交遊も知られている。
35年(昭和10)帝国美術院改組に伴い会員になるが、翌年の再改組を不満として辞任した。ほかに『雷神風神』『万葉春秋』などの作例がある。
全体図
落款印章
表具
軸先
箱
箱書
箱書 拡大
スタッフのおすすめポイント
月光に照らされ黄金色に輝く大松と
その奥には弧を描くように連なりながら舞う千鳥。
下には激しく躍動する波、そして荒波とは対照的に
静かに夜空に浮かぶ月。
画家の力量により、ついついその作品の美しさだけを見てしまいますが、
これは単に可愛らしい千鳥が描かれた美しい夜空の絵ではありません。
松には長寿。荒波の上を飛ぶ千鳥には人生の荒波を共に超えていくという
夫婦円満、家内安全を願う意味が込められています。
日本人は古来から変わらず月の美しさに魅了されてきました。
月が時空を超えた存在と考えると、
人生はどんな時代も荒波のように激しく動くものであり、
その中で元気で長生きできること、夫婦仲が良いこと、
そして家族に事故や病気がないこと、
それが「幸せ」というものなのですよ、
とこの絵は語っているように私は感じます。
山添天香堂について
京都で一番老舗の書画専門店です。
創業107年分の知識と資料を誇っています。
創業107年分の知識と資料を誇っています。
こんなお客様に来ていただいています。
- 京都に観光に来られた方(外国の方も非常に多いです。)
- ちょっと季節の飾るものが欲しいとおっしゃる方
- 書画をコレクションされている日本人、外国人のお客様
- 日本美術をご研究されている大学の研究者の方、外国の研究者の方
- 国内、海外の美術館学芸員の方